“あしのうら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
85.2%
3.7%
蹄殻3.7%
蹠裏3.7%
3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
更紗さらさの衣裳の下から見える前足のあしのうらがうす赤い。——この鼠が、これから雑劇の所謂いわゆる楔子せっしを演じようと云う役者なのである。
仙人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
膝から下は既に感覚を失って、埋れ木に向脛やあしのうらなどを払われたり打ち付けたりしても少しも痛さを感じない。
釜沢行 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
女は暫く悲しそうに泣いていたが、李汾が眼を覚ました時には、女はいずに床の前に流れている鮮血が眼にいた。李汾は不審に思って籠へ入れてある靴を出してみると、豕の蹄殻あしのうらとなっていた。
(新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
木戸を開けて表へ出ると、大きな馬の足迹あしあとの中に雨がいっぱいたまっていた。土を踏むと泥の音が蹠裏あしのうらへ飛びついて来る。かかとを上げるのが痛いくらいに思われた。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
『戦国策』に人あり係蹄わなを置きて虎を得たるに、虎怒りてあしのうらって去る、虎の情その蹯を愛せざるにあらざれど、環寸わずかの蹯を以て七尺の躯を害せざる者は権なりとあって虎の決断をめ居る。