“楔子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くさび66.7%
せっし22.2%
けっし11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この二人を継ぎ合わせる楔子くさびはかの小鉄で、小鉄はダルトンの娘であるという事実が判った時にはわれわれも意外に思いました。
探偵夜話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
彼の出できたる、継嗣論その楔子せっしたる疑うまでもなし。当時くらいきわめ、おごりを極め、徳川の隆運を極めたる家斉いえなりの孫家定、将軍の位にり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
私は又詩にも勝った表現の楔子けっしを音楽に於て見出そうとするものだ。かの単独にしては何等の意味もなき音声、それを組合せてその中に愛を宿らせる仕事はいかに楽しくも快いことであろうぞ。
惜みなく愛は奪う (新字新仮名) / 有島武郎(著)