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蹠
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うら
ふりがな文庫
“
蹠
(
うら
)” の例文
成程靴の
蹠
(
うら
)
は学者の生活ほど惨めに擦り減らされてゐた。馬の道も学者の道も、たつた一本しか用意してない日本の
市街
(
まち
)
では、何の無理も無かつた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「なんしろ、俺の身体は頭の上に毛が幾本あって、足の
蹠
(
うら
)
に筋がいくつあるということまで、ちゃあんと呑込んでる先生だから、一目で見破られちまった」
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
瘡蓋
(
かさぶた
)
も体じゅう
殆
(
ほとん
)
ど
剥
(
は
)
がれて、
纔
(
わず
)
かに足の
蹠
(
うら
)
に少し残っているだけである、と云うのであった。
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
攻めることはできるが、取ることはできねえ、
壜
(
びん
)
の
破片
(
かけら
)
が立ってる壁越しに
林檎
(
りんご
)
を盗んだことがあるか。国民兵が防寨に上ろうとすりゃあ、ガラス戸で足の
蹠
(
うら
)
を切っちまわあ。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
渠等は立つて来て、リツプを取巻き、さも珍らし気に、頭の頂から足の
蹠
(
うら
)
まで見ました。
新浦島
(新字旧仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
▼ もっと見る
椅子に腰かけている両足の
蹠
(
うら
)
を下から
木槌
(
きづち
)
で急速に乱打するように感じた。
震災日記より
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
あなた方の中には時たま足の
蹠
(
うら
)
が痒かったり
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
細を
穿
(
うが
)
って、部分々々を大映しにして、鼻の形、眼の形、唇の形、指の形、腕の曲線、肩の曲線、背筋の曲線、脚の曲線、
手頸
(
てくび
)
、足頸、
肘
(
ひじ
)
、
膝頭
(
ひざがしら
)
、足の
蹠
(
うら
)
までも写してあり
痴人の愛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「
蹠
(
うら
)
がこんなに痛んでるでせう、直しにやらうと思つてゐるのです。」
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
あれは目に刺された
刺
(
とげ
)
、足の
蹠
(
うら
)
の
刺
(
とげ
)
だ。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
「ちょっとの間部屋を明るくして下さい」と、螢光燈を点じさせた。児玉さんは、病人の右の足の
蹠
(
うら
)
と左の足の蹠の表面を、その棒の先で
踵
(
かかと
)
から爪先へソロソロと数回擦り上げた。
鍵
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
右ノ足ガ二ツ、左ノ足ガ二ツ、水中ニアルヨウニ浮遊シテイルノガ、ソノ肌ノ白カッタヿトイッタラナカッタ。シカシ形ハ紛レモナク彼女ノ足デアッタ。足ト並ンデ、足ノ
蹠
(
うら
)
ガマタ別ニ浮カンデイタ。
鍵
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
時々足の
蹠
(
うら
)
が熱くなると毬を廻して別な所を
蹈
(
ふ
)
んでいた。
細雪:01 上巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
蹠
漢検1級
部首:⾜
18画
“蹠”を含む語句
対蹠
対蹠的
足蹠
対蹠点
對蹠的
先蹠
蹠下
蹠疵
蹠裏