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蹠
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かかと
ふりがな文庫
“
蹠
(
かかと
)” の例文
松崎が、立寄った時、カイカイカイと、ちょうど塀の内で木が入って、紺の
衣服
(
きもの
)
に、黒い帯した、円い
臀
(
しり
)
が、
蹠
(
かかと
)
をひょい、と上げて、頭からその幕へ潜ったのを見た。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
東京は目の
眩
(
くら
)
む所である。
元禄
(
げんろく
)
の昔に百年の
寿
(
ことぶき
)
を保ったものは、明治の
代
(
よ
)
に三日住んだものよりも短命である。
余所
(
よそ
)
では人が
蹠
(
かかと
)
であるいている。東京では
爪先
(
つまさき
)
であるく。
逆立
(
さかだち
)
をする。横に行く。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
族長
(
カボラル
)
は聖句も読みあげ、死人の
蹠
(
かかと
)
に油を塗り、柩の蓋をすると、六人のコルシカ人は柩をかつぎあげ、低い声で
鎮魂歌
(
レクエイム
)
を合唱しながら
墓地
(
カンポサンタ
)
の方へ、夕星の瞬く丘の横道をゆるゆるとのぼっていった。
ノンシャラン道中記:05 タラノ音頭 ――コルシカ島の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
蹠
漢検1級
部首:⾜
18画
“蹠”を含む語句
対蹠
対蹠的
足蹠
対蹠点
對蹠的
先蹠
蹠下
蹠疵
蹠裏