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天鵝絨
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ビロード
ふりがな文庫
“
天鵝絨
(
ビロード
)” の例文
弧の内面には美しい笹を青
天鵝絨
(
ビロード
)
のようにくけて、其上に銀を象嵌した金字形の八海山と中ノ岳とが程よく安置された据物のようだ。
利根川水源地の山々
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
お前が夢にもこの夕ぐれ時の
天鵝絨
(
ビロード
)
のように静かな、その手触りのつめたさをかき乱そうなどと大それた望みをもつものでないことは判っている。
艸木虫魚
(新字新仮名)
/
薄田泣菫
(著)
地形の
波面
(
なみづら
)
、
木立
(
こだち
)
、
田舎家
(
いなかや
)
などを
巧
(
たくみ
)
に
楯
(
たて
)
に取りて、
四方
(
よも
)
より
攻寄
(
せめよ
)
するさま、めづらしき
壮観
(
みもの
)
なりければ、
近郷
(
きんごう
)
の民ここにかしこに
群
(
むれ
)
をなし、中に
雑
(
まじ
)
りたる
少女
(
おとめ
)
らが黒
天鵝絨
(
ビロード
)
の
胸当
(
ミーデル
)
晴れがましう
文づかひ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
天鵝絨
(
ビロード
)
のように生えた青草の上に、
蛋白石
(
オパール
)
の台を置いて、腰をかけた、一人の乙女を囲んで、薔薇や
鬱金香
(
チューリップ
)
の花が楽しそうにもたれ合い、小ざかしげな鹿や、鳩や
金糸雀
(
カナリヤ
)
が、静かに待っています。
地は饒なり
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
赤い
天鵝絨
(
ビロード
)
色が
潮
(
さ
)
しはじめた。
谷より峰へ峰より谷へ
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
▼ もっと見る
式部官が突く
金総
(
きんぶさ
)
ついたる
杖
(
つえ
)
、「パルケット」の板に触れてとうとうと鳴りひびけば、
天鵝絨
(
ビロード
)
ばりの扉一時に音もなくさとあきて、広間のまなかに
一条
(
ひとすじ
)
の道おのづから開け、こよひ六百人と聞えし客
文づかひ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
下に張ってある殷紅色の
天鵝絨
(
ビロード
)
と皿の艶とが衝突する。——
伊太利亜の古陶
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
天
常用漢字
小1
部首:⼤
4画
鵝
漢検1級
部首:⿃
18画
絨
漢検1級
部首:⽷
12画
“天”で始まる語句
天
天井
天鵞絨
天狗
天晴
天幕
天窓
天気
天地
天竺