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愼
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つゝ
ふりがな文庫
“
愼
(
つゝ
)” の例文
新字:
慎
愛
(
あい
)
ちやんは
再
(
ふたゝ
)
び
福鼠
(
ふくねずみ
)
に
腹
(
はら
)
を
立
(
た
)
たせまいと、
極
(
きは
)
めて
愼
(
つゝ
)
ましやかに、『
私
(
わたし
)
には
解
(
わか
)
りませんわ。
何所
(
どこ
)
から
皆
(
みん
)
な
糖蜜
(
たうみつ
)
を
汲
(
く
)
んで
來
(
き
)
たのでせう?』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
おや、おや、その代り、いやなト
書
(
が
)
きが附いて居る。その代り『
伉儷
(
かうれい
)
得難かるべし、縁談すべて望なし、
愼
(
つゝ
)
しむべし、愼しむべし』
銭形平次捕物控:304 嫁の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
愼
(
つゝ
)
しみのない女の輕はずみな行動ほど、われ/\のやうな男の心を誘惑するものはありません。御手紙であの邊の景色を思出しました。
畦道
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
彼女の性質に一つの美徳が存在するといふことすら確かでなく、彼女の心にも樣子にも、何一つ
愼
(
つゝ
)
しみ深さも仁愛も高潔さも、洗煉された點も見えなかつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
愼
(
つゝ
)
しみ居ければ主人五兵衞は此久兵衞が年頃といひ
萬端
(
ばんたん
)
如才
(
じよさい
)
のなき者ゆゑ大いに心に
適
(
かな
)
ひ
好者
(
よきもの
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
無地
(
むぢ
)
かと
思
(
おも
)
ふ
紺
(
こん
)
の
透綾
(
すきや
)
に、
緋縮緬
(
ひぢりめん
)
の
長襦袢
(
ながじゆばん
)
、
小柳繻子
(
こやなぎじゆす
)
の
帶
(
おび
)
しめて、
褄
(
つま
)
の
堅
(
かた
)
きまで
愼
(
つゝ
)
ましきにも、
姿
(
すがた
)
のなよやかさ
立
(
た
)
ちまさり、
打微笑
(
うちほゝゑ
)
みたる
口紅
(
くちべに
)
さへ、
常夏
(
とこなつ
)
の
花
(
はな
)
の
化身
(
けしん
)
に
似
(
に
)
たるかな。
婦人十一題
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
神樣
(
かみさま
)
と
申
(
まを
)
し
上
(
あ
)
げる
方
(
かた
)
は、
尊
(
たふと
)
くもありまた、
恐
(
おそ
)
ろしくもある
方
(
かた
)
で、われ/\の
祖先
(
そせん
)
におつしやつた
言葉
(
ことば
)
は、
祖先
(
そせん
)
の
人
(
ひと
)
たちが
恐
(
おそ
)
れ
愼
(
つゝ
)
しんで
承
(
うけたまは
)
り、
實行
(
じつこう
)
しなければならない
命令
(
めいれい
)
でありました。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
牡丹色の
薔薇
(
ばら
)
の花、
仰山
(
ぎやうさん
)
に植木のある
花園
(
はなぞの
)
の
愼
(
つゝ
)
ましやかな誇、牡丹色の
薔薇
(
ばら
)
の花、風がおまへの
瓣
(
はなびら
)
を
飜
(
あふ
)
るのは、ほんの偶然であるのだが、それでもおまへは不滿でないらしい、
僞善
(
ぎぜん
)
の花よ
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
「解りませんよ。——それとも本郷は
暗劍殺
(
あんけんさつ
)
に當るかな——この方角はよろづの事惡し、火難盜難
愼
(
つゝ
)
しむべし——と三世相に書いてある」
銭形平次捕物控:124 唖娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
知る者も
稀
(
まれ
)
なりと雖も
又
(
また
)
不開化
(
ふかいくわ
)
などといふ者もあらんか
嗟
(
あゝ
)
愼
(
つゝ
)
しむべしと
云
(
いふ
)
口
(
くち
)
も
又
(
また
)
愼
(
つゝ
)
しむべし
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
總てが終ると、ムア・ハウスは、家の外が、この季節に、冬の荒廢と
荒
(
すさ
)
んだ陰氣さの見本であると同じく、家の内は、明るい
愼
(
つゝ
)
ましい快さの完全な典型であると、私は思つた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
『けど、もつと
分明
(
はつきり
)
云
(
い
)
へと
云
(
い
)
つたつてそれは
無理
(
むり
)
よ』
愛
(
あい
)
ちやんは
極
(
きは
)
めて
愼
(
つゝ
)
ましやかに
答
(
こた
)
へて、『でも、
私
(
わたし
)
は
初
(
はじめ
)
ッから
自分
(
じぶん
)
で
自分
(
じぶん
)
が
解
(
わか
)
らないんですもの、
幾度
(
いくど
)
も
大
(
おほ
)
きくなつたり
小
(
ちひ
)
さくなつたりしたんで、 ...
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
派手
(
はで
)
な
聲
(
こゑ
)
ながら、
姿
(
すがた
)
ばかりは
愼
(
つゝ
)
ましさうに
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
したり、見ちや居られませんでしたよ。妾奉公する身だつて、女には違ひないでせう。女には女の
愼
(
つゝ
)
しみといふものがなきや——ね、親分
銭形平次捕物控:222 乗合舟
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
も見遁し
呉
(
くれ
)
候間此大恩は忘れまじと其以後は
急度
(
きつと
)
愼
(
つゝ
)
しみ
罷
(
まか
)
り
在
(
あり
)
候然るに私しを
生置
(
いけおい
)
ては妻の事心元無く思ひてや
謂
(
いはゆ
)
る犬の
糞
(
くそ
)
にて敵きと申如く
有
(
あり
)
もせぬ事を申上長庵を
罪科
(
ざいくわ
)
に
陷
(
おと
)
し
入
(
いれ
)
己
(
おのれ
)
が女房を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
あなたの
生眞面目
(
きまじめ
)
さや、思慮深さや、
愼
(
つゝ
)
ましさの
所爲
(
せゐ
)
で、あなたは祕密な話の聽手になるやうに造られてゐるのです。その上、私にはどういふ種類の心に、自分の心を觸れさせてゐるかゞ分るんです。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
入口から見透しの六疊ににじり入つて、
愼
(
つゝ
)
ましく挨拶した紀久榮は、四十二、三といふ
年配
(
とし
)
よりは、一世代も若く見える、非凡の女でした。
銭形平次捕物控:287 血塗られた祝言
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お菊は半元服の美しい眉をあげて
愼
(
つゝ
)
しみ深く床の上に起き直りました。肩から首へ
繃帶
(
ほうたい
)
をしてをりますが、若々しさに張り切つた、いかにも良い嫁です。
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
一と晩の夜露に
晒
(
さら
)
されて、
蝋
(
らふ
)
人形のやうに蒼白く引締つて見えるのは、言ひやうもない痛々しさで、さすがに無駄口の多い八五郎も、
謹
(
つゝ
)
しみ
愼
(
つゝ
)
しんで何や彼と世話をしてをります。
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
娘はさう言つて、後ろに
愼
(
つゝ
)
ましく
控
(
ひか
)
へたお靜の方を、訴へるやうに見やるのでした。
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次はいつもの
愼
(
つゝ
)
しみ深い熊度で——その癖恐ろしく念入りに調べましたが、顏の表情など至つて穩かで、なんの
苦悶
(
くもん
)
の跡も留めず、傷は左の乳の下を一と突きだけ、いかにも
鮮
(
あざや
)
かな手際です。
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次は後ろに
愼
(
つゝ
)
ましく覗いて居るお玉を顧みました。
銭形平次捕物控:267 百草園の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
この時伊之吉は、
愼
(
つゝ
)
ましく口を挾んで
銭形平次捕物控:300 系図の刺青
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
愼
部首:⼼
13画
“愼”を含む語句
謹愼
戒愼
相愼
省愼
肅愼
愼重
不謹愼
御省愼
愼密
愼獨
愼藏
省愼居
省愼置
省愼置事