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愼重
「
姉さん、
障子を
張るときは、
餘程愼重にしないと
失策るです。
洗つちや
駄目ですぜ」と
云ひながら、
小六は
茶の
間の
縁側からびり/\
破き
始めた。
汝、
此度の
使命の
成敗は、
我が
海底戰鬪艇が、
日本帝國の
守護として、
世に
現出する
事が
出來るか、
否かの
分れ
目であるぞ。
極めて
機敏に、
極めて
愼重なれ。
周三は
絶えず此の事に就いて考えてゐた。雖然周三とても
遉に世の中の
波の
荒いことを知つてゐた。で熱する頭を押へて、
愼重に
詮議する積で、
今日まで
躊躇してゐたのであつた。