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謹
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つゝ
ふりがな文庫
“
謹
(
つゝ
)” の例文
一と晩の夜露に
晒
(
さら
)
されて、
蝋
(
らふ
)
人形のやうに蒼白く引締つて見えるのは、言ひやうもない痛々しさで、さすがに無駄口の多い八五郎も、
謹
(
つゝ
)
しみ
愼
(
つゝ
)
しんで何や彼と世話をしてをります。
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
三四郎は
肉汁
(
そつぷ
)
を
吸
(
す
)
ひながら、丸で
兵児
(
へこ
)
帯の
結目
(
むすびめ
)
の様だと考へた。其うち談話が段々
始
(
はじ
)
まつた。与次郎は
麦酒
(
ビール
)
丈
飲
(
の
)
む。
何時
(
いつ
)
もの様に
口
(
くち
)
を利かない。
流石
(
さすが
)
の男も
今日
(
けふ
)
は少々
謹
(
つゝ
)
しんでゐると見える。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
さアどうも
入牢
(
じゆらう
)
仰
(
おほ
)
せ
附
(
つ
)
けられて見ると、
仕方
(
しかた
)
がないから
謹
(
つゝ
)
しんで
牢舎
(
らうしや
)
の
住居
(
すまゐ
)
をいたして
居
(
を
)
りますと、
王
(
わう
)
もお考へになつて、アヽ気の毒な事をいたした、さしたる罪はない、一
時
(
じ
)
の
怒
(
いか
)
りに
任
(
まか
)
して
詩好の王様と棒縛の旅人
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其處には世にも
謹
(
つゝ
)
しみ深い女房が、
寢
(
ね
)
もやらず平次の歸りを待つて居るのです。
銭形平次捕物控:200 死骸の花嫁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
今度は三四郎も笑ふ気が
起
(
おこ
)
らなかつた。レオナルド、ダ、ヸンチと云ふ名を聞いて少しく
辟易
(
へきえき
)
した上に、何だか
昨夕
(
ゆふべ
)
の女の事を考へ出して、妙に不愉快になつたから、
謹
(
つゝ
)
しんで
黙
(
だま
)
つて仕舞つた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
謹
常用漢字
中学
部首:⾔
17画
“謹”を含む語句
謹慎
謹愼
謹直家
謹直
謹聴
恐惶謹言
謹上
謹厳
不謹慎
不謹愼
謹身
閉門謹慎
謹而
謹者
謹聴々々
謹述
三浦謹之助
謹深
謹聽
謹慎室
...