“御藏”のいろいろな読み方と例文
新字:御蔵
読み方割合
みくら66.7%
おくら33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
兩國といへばにぎわしきところと聞ゆれどこゝ二洲橋畔けうはんのやゝ上手かみて御藏みくら橋近く、一代のとみひろき庭廣き家々もみちこほるゝ富人ふうじんの構えと、昔のおもかげ殘る武家の邸つゞきとの片側町かたかはまち
うづみ火 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
南方の海上には、海からいきなり立上つて固まつた感じのする御藏みくら島の青い姿が見える。その島と、僕のゐる三宅みやけ島との間の海面には、潮流が皺になつて、波立つて、大きく廣々と流れてゐる。
南方 (旧字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
それから右三年ののち、慶慮四年の江戸城開け渡しといふ時に、御藏おくらかねがたつた三十六萬兩、即ち今の三百六十萬圓程しかなかつたといふのだから、實際幕府も情けない身上しんじやうであつたに違ひない。
兵馬倥偬の人 (旧字旧仮名) / 塚原渋柿園塚原蓼洲(著)