“みくら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ミクラ
語句割合
見較42.5%
御座21.3%
見比16.3%
見競5.0%
宝座2.5%
御藏2.5%
三倉1.3%
三蔵1.3%
寶藏1.3%
1.3%
御座所1.3%
御庫1.3%
美倉1.3%
見並1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところが、あわただしい旅の仕度が整うにつれ、かの女は、むす子の落着いた姿と見較みくらべて憂鬱ゆううつになり出した。とうとうかの女はいい出した。
母子叙情 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
恐らく鳴尾君の讃美歌は天上のエホバの御座みくらにまでとどいたことであろう。私は時に鳴尾君の祈祷きとうの姿を瞥見べっけんすることがあった。
西隣塾記 (新字新仮名) / 小山清(著)
笑ふ時目尻の皺の深くなる、口髯の下向いた、寒さうな、人の好さ相な顔をした安藤は、臆病らしい眼付をして其紙と健の顔を見比みくらべた。
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
おっこちたとわるる男、すなわちこれなる源次郎のせめてそれだけでもして頂きたい、目金を乗せた鼻の形と、くだんの下駄とかわがわ見競みくらべてせない顔附。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
宝座みくらをめぐる天宮てんきゆう
全都覚醒賦 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
南方の海上には、海からいきなり立上つて固まつた感じのする御藏みくら島の青い姿が見える。その島と、僕のゐる三宅みやけ島との間の海面には、潮流が皺になつて、波立つて、大きく廣々と流れてゐる。
南方 (旧字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
さてこゝをさりれい細道ほそみちをたどり、たかきにのぼりひくきくだり、よほどのみちをへてやうやく三倉みくら村にいたれり、こゝには人家じんかげんあり、今朝けさ見玉みたま村より用意よういしたる弁当べんたうをひらかばやとあるいへに入りしに
 ●清水川原しみづかはら村(人家二軒あり、しかれども村の名によぶ) ●三倉みくら村(人家三軒) ●なかたひら村(二軒) ●大赤沢おほあかさは村(九軒) ●天酒あまさけ村(二軒) ▲小赤沢こあかさは村(二十八軒) ▲上の原(十三軒) ▲和山わやま(五軒) 西にある村 ●下結東しもけつとう村 ●逆巻さかまき村(四軒) ●上結東かみけつとう村(二十九軒) ●前倉まへくら村(九軒) ▲大秋山村(人家八軒ありて此地根元の村にて相伝の武器など持しものもありしが、天明卯年の凶年にしろなしてかてにかえ、猶たらずして一村のこらず餓死して今は ...
……おおおおこれは申し遅れました、拙者ことは当屋敷の主人、三蔵みくら琢磨にございます。
怪しの館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
我は汝の問を否むあたはず、わがかく深く沈めるは飾美しき寺の寶藏みくらの盜人たりし故なりき 一三六—一三八
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
日浮びてひかりを重ね、雲散りてかすまず。えだを連ね穗をはすしるしふみひとしるすことを絶たず、とぶひを列ね、をさを重ぬるみつきみくらに空しき月無し。名は文命よりも高く、徳は天乙にまされりと謂ひつべし。
ああ天地あめつちのもと、われら敬愛の心もて、御身の御座所みくらの前にかく平れ伏し、讃美の誠を捧げまつる。
旅愁 (新字新仮名) / 横光利一(著)
「ああ、これから美倉みくらへ出て——」
助五郎余罪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
私は、それと知るやいなや早速人にかくれてそれと同様の書物をとり寄せ、体操がはぢまると全く素知らぬ風を装つて、そつとそれを机の上に開いて、耽念に見並みくらべました。
満里子のこと (新字旧仮名) / 牧野信一(著)