“ひそう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悲愴42.4%
悲壮32.2%
皮相8.5%
悲壯3.4%
砒霜3.4%
撫育1.7%
秘蔵1.7%
肥痩1.7%
肥瘠1.7%
飛槍1.7%
飛走1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一同の悲愴ひそうな決意を見るにつけ、ケートは心のなかで泣いた、少年らがいかに胆力たんりょくがあり、知恵があるとしても、悪漢どものすぐれた体格や
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
余はことに彼ヤイコクが五束いつつかもある鬚髯しゅぜん蓬々ぼうぼうとしてむねれ、素盞雄尊すさのおのみことを見る様な六尺ゆたかな堂々どうどう雄偉ゆうい骨格こっかく悲壮ひそう沈欝ちんうつな其眼光まなざし熟視じゅくしした時
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
用向きの繁劇はんげきなるがために、三日父子の間に言葉を交えざるは珍しきことにあらず。たまたまその言を聞けば、にわかに子供の挙動を皮相ひそうしてこれを叱咤しったするに過ぎず。
教育の事 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
とらうそぶくとよりは、りうぎんずるがごとき、凄烈せいれつ悲壯ひそうこゑであります。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
寧波ニンパオのお時を小間使に化けさせ、まず邪魔な惣領のお梅を砒霜ひそうの毒で気長に盛り殺し、怪談の『金鳳釵』を種本にこまごまと書きおろしたこのひと幕。
顎十郎捕物帳:20 金鳳釵 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
御両親は掌中たなぞこたまいつくしみ、あとにお子供が出来ませず、一粒種の事なればなおさらに撫育ひそうされるうちひまゆく月日つきひ関守せきもりなく、今年はや嬢様は十六の春を迎えられ
はい……此者これわたくし秘蔵ひそうな孫でございますが、松五郎お瀧の行方を探してる身の上で、此者が両親と申すものは其のお瀧松五郎ゆえに非業な死を遂げましたのは
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
栄養供給の多寡たかによって、適当に肥痩ひそうせしめるのも一法だが、もっと手っとり早い方法がある。それは現に隆鼻術に行われている、パラフィン注射だ。
猟奇の果 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
朝廷の名器、きて奇貨をなし、肥瘠ひそう量欠りょうけつして、価の重軽をなす。因って公卿将士、尽く門下に奔走す。估計夤縁こけいいんえんげんとして負販ふはんの如く、息を仰ぎ塵を望む、算数すべからず。
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
途端に、彼の隠れた所から、ものの四、五尺と離れていない銀杏いちょうの幹へ、プーン! と凄い音がして一本の飛槍ひそうが突き立った。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
師匠ししょうさまの飛走ひそうの術をおしえてくださいともうすのに、いっこうおしえてくださらないから、こんな時にはこまってしまいます
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)