悲壯ひそう)” の例文
新字:悲壮
あらそ將棋せうきやぶれていて死ぬなどは一しゆ悲壯ひそう美をかんじさせるが、迂濶うくわつに死ぬ事も出來ないであらうげん代のせん棋士きしは平ぼん
とらうそぶくとよりは、りうぎんずるがごとき、凄烈せいれつ悲壯ひそうこゑであります。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
しかもジリリと心にかぶさつてくる生くわつ問題もんだいの重あつを一方にになひながら、むしろより悲壯ひそうたゝかひをたゝかつてゐると見られぬ事はない。
りにも名人上手とうたはれた者は年をとつてつまらぬ棋譜きふのこすべきでない——と自重を切ぼうしたといふ。これは或る意味いみ悲壯ひそうな、而もはなはあじはふべきことばだ。