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掌
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たなぞこ
ふりがな文庫
“
掌
(
たなぞこ
)” の例文
足は
黄
(
きいろ
)
い皮から爪の先までが脳病の薬になるといって特別のスープに取るし、足の先の
掌
(
たなぞこ
)
の肉は支那料理で珍重する上等の御馳走だ。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
この一番にて紳士の姿は
不知
(
いつか
)
見えずなりぬ。男たちは万歳を唱へけれども、女の中には
掌
(
たなぞこ
)
の玉を失へる
心地
(
ここち
)
したるも多かりき。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
瑠璃光は我知らず
掌
(
たなぞこ
)
を合わせて眼に見えぬ佛を拝んだ。そうして、胸の奥で次の言葉をつゞけざまに繰り返した。
二人の稚児
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
女はさすがに身を恥じて、二つの乳房を
掌
(
たなぞこ
)
に隠し、八方から投げかけられる視線を痛そうに受けて
踞
(
うずくま
)
りました。
銭形平次捕物控:007 お珊文身調べ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
語り畢る時、老公は
掌
(
たなぞこ
)
を撫して、側に立ちて笑ひ居たる姫に向ひ、いかにをかしき話ならずやと宣給へり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
霜じみの一つかやの実押し据ゑて何ぞこの子があつき
掌
(
たなぞこ
)
風隠集
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
山行きて零れし朴の
掌
(
たなぞこ
)
に露置く
刻
(
こく
)
となりにけるかな
晶子鑑賞
(新字旧仮名)
/
平野万里
(著)
やせ細りし手にわが小さき
掌
(
たなぞこ
)
を握りしめ
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
子ろの
掌
(
たなぞこ
)
にしては ままごとの
伴侶
(
とも
)
独楽
(新字旧仮名)
/
高祖保
(著)
鋭刄
直
(
すぐ
)
に
掌
(
たなぞこ
)
の端に當りて肉に入り
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
掌
(
たなぞこ
)
にまりの空虚を握り得し
鶴彬全川柳
(新字旧仮名)
/
鶴彬
(著)
ただ君が手の
掌
(
たなぞこ
)
の
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
いざ、昔のよしみに拍手し給へ。われも應援すべしとて、先づ激しく
掌
(
たなぞこ
)
を打ち鳴しつ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
落ちて来るところを
掌
(
たなぞこ
)
で受けると、これがそのまま
銭占
(
ぜにうら
)
。
銭形平次捕物控:001 金色の処女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
蛇腹
(
じやばら
)
に似たる
掌
(
たなぞこ
)
の暗き
彫刻
(
ほりもの
)
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
或るときは共に舟に
棹
(
さをさ
)
して青海原を渡り、烟立つヱズヰオの山に漕ぎ寄せつるに、山は
全
(
また
)
く水晶より成れりと覺しく、巖の底なる
洪爐
(
こうろ
)
中に、
烟
(
けぶり
)
渦卷
(
うづま
)
き火燃え上るさま
掌
(
たなぞこ
)
に指すが如くなり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
左の
掌
(
たなぞこ
)
の脈
搏
(
う
)
つ上に
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“掌”の意味
《名詞》
(てのひら、たなごころ)手首より先、手の物を掴むときに物と接する面。
(出典:Wiktionary)
掌
常用漢字
中学
部首:⼿
12画
“掌”を含む語句
掌中
合掌
両掌
掌上
職掌
仙人掌
掌握
手掌
鞅掌
熊掌
車掌
掌面
右掌
職掌柄
掌底
掌大
仏掌藷
掌裡
孤掌
平掌
...