“掌:つかさど” の例文
“掌:つかさど”を含む作品の著者(上位)作品数
柳田国男4
喜田貞吉3
神西清2
折口信夫2
新渡戸稲造2
“掌:つかさど”を含む作品のジャンル比率
文学 > ドイツ文学 > その他のゲルマン文学14.3%
社会科学 > 風俗習慣・民俗学・民族学 > 風俗習慣・民俗学・民族学13.0%
社会科学 > 社会 > 社会学9.1%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
主人岩崎氏を説いて文学雑誌『活文壇かつぶんだん』を発行せしめ、井上唖々と共に編輯へんしゅうのことをつかさどりぬ。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
しかるにコムニスト党は務めて国権を拡張し務めて民権を減縮して農工商の諸業をも悉皆国家の自らつかさどるを良好となす
近時政論考 (新字新仮名) / 陸羯南(著)
まして善人を賞し悪人をののしる講釈師、落語家、デロレンなどが教導職と称せられ、下層社会の教育をつかさどった観がある。
教育家の教育 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
僧侶は、相互の契約によって、一切の霊界の仕事をつかさどり、そして俗人はその労働によって国家を富まし人口を繁殖せしめるのである1
老中は年寄とも云ひ、譜代の五、六万石から十万石の大名を任じ、一切の政務を執り、大名の取締をつかさどつた。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
そうなすつたらわたくしが水をつかさどつておりますから、三年の間にきつと兄樣が貧しくなるでしよう。
ただちに土方与志を葬儀委員代表に推し、前記の人々が葬儀委員として事務をつかさどることとなった。
小山内薫先生劇場葬公文 (新字新仮名) / 久保栄(著)
優は無妻になっているので、勝久に説いて師匠をめさせ、もっぱら家政をつかさどらせた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
主神は大宰府管内の諸祭祀をつかさどる長官で、宇佐八幡一社のカンヌシの如き小役ではなかつた。
道鏡 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
大宝令に宮内省の被管土工司があり、土作瓦埿をつかさどり、これに二十人の泥部がついている。
賤民概説 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
そうして一回一回大便を捨ててしまうので、御下男といって最下等の卒のつかさどる所である。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
女が酒の醸造をつかさどったことは、近昔の文学では狂言の「うばが酒」に実例がある。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
アスビスは野干頭人身、これ野干が墓地に多く人屍を食う故屍をつかさどる神としたのだ。
家庭料理をつかさどる人は有益なる事柄を知るに随ってこの欄内へ記入しおかるべし。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
「人の生命は、天がつかさどってるから、わしの力では、どうすることもできない」
北斗と南斗星 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
彼らの中よりして軍隊の将校を出し、また政府の事務をつかさどるの公吏を出す。
武士道の山 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
高家というのは例の吉良上野介のような役目で、公家くげと武家との間に立って両者の交渉をつかさどる職務であるところから、自然賄賂わいろを受ける機会も多くなる。
俳句の作りよう (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
駒石は晩年山村氏のために邑政いふせいつかさどつて、頗る治績があつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
願はくは、妾のつかさどれる后宮の事、宜しく好仇ヨキツマに授け給ふべし。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
家々の生活は簡単なもので、醤油しょうゆなければ、麦の味噌はすべてのものの調味をつかさどっている。鰹節かつおぶしなどは、世にあることも知るまい、梅干すらない。
白峰の麓 (新字新仮名) / 大下藤次郎(著)
我が古代における葬儀のことは、土師部はじべつかさどるところであった。
賤民概説 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
代を重ねて神を代表する任務をつかさどっているうちに、次第にわが始祖をも神と仰いで、時々は主神と混同する場合さえあったのは、言わば日本の固有宗教の一つの癖であった。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
これけだし祝部はふりべすなわち神と人との間に立って、霊界との交通をつかさどる能力あるものが、土人すなわち地主側のものの後裔に多く存する事を示したものと解せられる。
だが蜻蛉の場合は、既に神経の運動をつかさどるものを失っているのだ。
首を失った蜻蛉 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
浴主は特に禅刹ぜんさつで入浴のことをつかさどる役目だからである。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
浴主は特に禅刹ぜんさつで入浴のことをつかさどる役目だからである。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)
小く心安げなる家にて、年けたる姉の家政をつかさどれるあり。
「十三日。(五月。)晴。午後微雨。関帝祭祀。安石夫婦来割烹かつぱうす。」関帝を祭ることは、維新後にも未だ廃せられずにゐた。飯田安石と其妻とが来て庖厨の事をつかさどつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
今は君静かにみずかつかさどらす夜の空より、
よごとが段々一定の目的を持つた物に限られる様になつてから、元の意義の儘のよごとに近い物ばかりをつかさどり、よごとに関聯した為事を表にする斎部の地位が降つて来る様になつたのも、時勢である。
家庭料理をつかさどる者はこの理を忘るべからず。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
古説に三女ありて人生運命の泰否をつかさどる。
天平てんぴょう四年八月、藤原宇合うまかい(不比等の子)が西海道節度使さいかいどうのせつどし(兵馬の政をつかさどる)になって赴任する時、高橋虫麿たかはしのむしまろの詠んだものである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
天正の頃、守隨もりずゐ兵三郎なる者甲府から江戸に入つて、關東八州の權衡けんかうつかさどり、後徳川家康の御朱印ごしゆいんを頂いて東日本三十三ヶ國の秤の管理專賣を一手に掌握しやうあく
ヘラすなわち飯匙はその権力の象徴であり、食物の分配はただヘラ取り、すなわちオカタ殿のみのつかさどるところであり、誤ってその席を侵したアネ子などは、それだけでも離縁せられるに十分な理由があった。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
と言下に答へるのです。代々の後藤家は金座の御金改役として、天下の通貨をつかさどり、わけても祖先後藤祐乘の打つた極印に對しては、一種微妙びめうな鑑定法が、一子相傳的に傳へられて居たといふことです。
御還幸の後、記録所きろくじよを再興し、親しくまつりごとをみそなはせ給ひ、雑訴決断所ざつそけつだんしよを置いて訴訟を決せしめ給ひ、武者所むしやどころを設けて、武士の進退をつかさどらしめられた。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
そうして祭祀をつかさどった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
沖縄本島の昔話は散乱してしまったようだが、一般にこの語を祭典をつかさどる家に専用させたためか、僅かに八月の節祭の行事に、ニライの大主という霊物が、かの島から渡ってくるという年々のわざおぎが残っていたのみで
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
四世紀の終にはじまり五世紀を通じて続いている最も大きな事件は、半島の経営であるが、それには武力が必要であるから、武事をつかさどるオオトモ(大伴)氏やモノノベ(物部)氏やはそれについて重要のはたらきをしたのであろう。
本来は主として諸侯の間の財物の贈遺ぞういであって、これにって尊敬または関心の深さを表示するまでの約束はあったろうが、これを祭主に代ってみずから祭儀をつかさどるものと解するほどの、大きな転換はよもや無かったろう。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
東寺の散所法師が、諸国に算所あるいは産所といわれる唱門師の徒と同類であるべきことは、その名称からも推測せられるが、寺の所属としての彼らは、寺院境内境外の掃除をつかさどったもので、『塵袋』にエタと称した浄人きよめの徒であった。
俗法師考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
当時長州において藩政の枢機をつかさどる、周布すふ政之助、長井雅楽ながいうたの徒、松陰が才を愛せざるにあらず、また彼が心事を諒せざるにあらずといえども、彼が打撃的運動を以て、一藩の大事を破るものとなし、陽に陰にこれをはばめり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
何でも家庭料理をつかさどる人は平生あの分析表を側へ置いてこの食物は何の作用をするからどういう時に食べると承知していなければなりません。どんな家でも料理の書物を台所へ備えておかないというのは不注意です。良人おっとや小供がこの頃大層痩せたようだが脂肪分に欠乏したのかしらん。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
今日本の諸大名は海を越えて此の国へ押し寄せ、太閤殿下さえはる/″\御動座遊ばしていらっしゃるのに、あのお方は天下の政務をつかさどる御身として、殿下のお留守を幸いに驕慢きょうまんの沙汰が多く、日々狂おしい御乱行にふけっていらっしゃるとのこと、委細の様子は、たとい三成此の地に在って幾千里の山河を隔つるとも、やわか存ぜぬことがあろうぞ。
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)