“禅刹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぜんさつ87.5%
ぜんでら12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小さな禅刹ぜんさつである。ここには、乾物や馬の尿いばりのにおいもしなかった。許されて山門をはいると直ぐ、松平元康のすがたが本堂に見えた。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
浴主は特に禅刹ぜんさつで入浴のことをつかさどる役目だからである。しかし由玄はこの通り名で、大華厳寺八宗兼学けごんじはっしゅうけんがくの学侶のあいだに親しまれている。それほどにこの人は風呂好きである。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
「立ちがけに江戸に廻れ。麻布あざぶ村の正受庵しょうじゅあんという禅刹ぜんでらに行けば、そちの父青木丹左が、ゆうべ先に行き着いておる」
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)