“ぜんさつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
禅刹100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
浴主は特に禅刹ぜんさつで入浴のことをつかさどる役目だからである。しかし由玄はこの通り名で、大華厳寺八宗兼学けごんじはっしゅうけんがくの学侶のあひだに親しまれてゐる。それほどにこの人は風呂好きである。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)
そこは、市外に近い、蒼古そうことした禅刹ぜんさつの門だった。十河存保そごうまさやすの陣所として、鉄槍や武者の影に埋まっている。宗易は、前後を囲まれながら、槍ぶすまの門を、静かに通った。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
禅刹ぜんさつは武者修行する者にとって唯一といっていい心的道場であり、宿舎でもあった。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)