“此君”の読み方と例文
読み方割合
このきみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此君このきみにして此臣このしんあり、十萬石じふまんごく政治せいぢたなそこにぎりて富國強兵ふこくきやうへいもとひらきし、恩田杢おんだもくは、幸豐公ゆきとよぎみ活眼くわつがんにて、擢出ぬきんでられしひとにぞありける。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そのゆえ、遊女には上﨟じょうろう風のよそおいをさせて、太夫だゆう様、此君このきみ様などともいい、客よりも上座にすえるのです。それも、一つには、客としての見識だろうと思いますがのう。
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
今こそ法體ほつたいなれ、ありし昔の瀧口が此君このきみ御爲おんためならばと誓ひしはあめが下に小松殿たゞ一人。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)