“鼈”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すっぽん80.0%
すつぽん12.0%
すつほん4.0%
べっこう4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ここでは旧套きゅうとうの良心過敏かびん性にかかっている都会娘の小初の意地も悲哀ひあい執着しゅうちゃくも性を抜かれ、代って魚介ぎょかいすっぽんが持つ素朴そぼく不逞ふていの自由さがよみがえった。
渾沌未分 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
寢顏ねがほ電燈でんとういとつたものであらう。嬰兒あかんぼかほえなかつた、だけそれだけ、懸念けねんへば懸念けねんなので、工學士こうがくしが——こひすつぽんか、とつたのはこれであるが……
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
二人のあねは色白くして玉をならべたる美人びじん也、菓子をくひながらかほ見あはして打ゑみたるおもざし、愛形あいきやうはこぼるゝやう也。かゝる一双いつさうの玉を秋山の田夫でんぶつまにせんは可憐あはれむべしことたきゞとしてすつほんるがごとし。
中指と食指と薬指とで、三本ながらふくれ上がり、べっこうのように透き通っていた。で、関節は見分けられなかった。ズンベラ棒に円いのであった。それは若者の腕であった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)