“一双”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いっそう62.5%
いつさう12.5%
ひとつ12.5%
ひとつが12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一双(いっそう)の屏風(びょうぶ)の絵は、むら消えの雪の小松に丹頂(たんちょう)の鶴、雛鶴(ひなづる)。一つは曲水(きょくすい)の群青(ぐんじょう)に桃の盃(さかずき)、絵雪洞(えぼんぼり)、桃のような灯(ひ)を点(とも)す。……ちょっと風情(ふぜい)に舞扇(まいおおぎ)。
雛がたり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
二人の姉(あね)は色白くして玉を双(なら)べたる美人(びじん)也、菓子を喰(くひ)ながら顔(かほ)見あはして打ゑみたる面(おも)ざし、愛形(あいきやう)はこぼるゝやう也。かゝる一双(いつさう)の玉を秋山の田夫(でんぶ)が妻(つま)にせんは可憐(あはれむべし)、琴(こと)を薪(たきゞ)として鼈(すつほん)を煮(に)るが如(ごと)し。
さて太夫はなみなみ水を盛りたるコップを左手(ゆんで)に把(と)りて、右手(めて)には黄白(こうはく)二面の扇子を開き、やと声発(か)けて交互(いれちがい)に投げ上ぐれば、露を争う蝶一双(ひとつ)、縦横上下に逐(お)いつ、逐われつ、雫(しずく)も滴(こぼ)さず翼も息(やす)めず
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その鸚鵡が僕を見ると、「今晩は」と云ったのも忘れられない。軒の下には宙に吊(つ)った、小さな木鶴(もっかく)の一双(ひとつが)いが、煙の立つ線香を啣(くわ)えている。
奇遇 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)