“いっそう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イッソウ
語句割合
一層39.8%
一艘33.0%
一掃8.7%
一双4.9%
逸走2.9%
一叢1.9%
一槍1.9%
一簇1.9%
一匝1.0%
一噌1.0%
一左右1.0%
一爽1.0%
一相1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
午後三時の夏の熱い太陽が、一団の灰色雲の間からこの入江を一層暑苦しく照らしていました。鳶が悠々と低い空をっていました。
少年と海 (新字新仮名) / 加能作次郎(著)
一艘いであって、船首の方が明いていて、友之助が手招ぎをするから、お村はヤレ嬉しと桟橋から船首の方へズーッと這入ると
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それまではたれにもんでいた一抹危惧だったものも、恩怨すべて、尊氏のことばで、すかっと、一掃された感だった。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ある時は一弁の花に化し、あるときは一双に化し、あるはウォーヅウォースのごとく、一団の水仙に化して、心を沢風撩乱せしむる事もあろうが
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
燃えさかる数艘の巨火へ、さらにさんざん矢や小銃をうち浴びせて、九鬼船隊はすばやく方面へ逸走した。——毛利方の水軍は、してやられたりとって
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
空気透徹りたれば、残るなくあざやかに見ゆるこの群の真中に、馬車一輛めさせて、年若き貴婦人いくたりか乗りたれば、さまざまのの色相映じて、花一叢、にしき一団、目もあやに
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
の神尾主膳であった折助の権六を一槍に床柱へ縫いつけた時、主膳の同僚木村は怒り心頭より発して、刀を抜き放って竜之助に斬ってかかったが、くもその刀を奪い取られて
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
五竜岳の崔嵬に続いて鹿島槍ヶ岳の峰頭には、白毛の如き一簇の雲がしている。祖父岳から岩小屋沢岳、鳴沢岳、赤沢岳にかけて尾根は余程低くなる。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
雪解の水にされて沈澱した砂は、粒が美しく揃って、並の火山礫などとは、容易に区別が出来る。また富士山の「御中道めぐり」と称して、山腹の五、六合目の間を一匝する道がある。
高山の雪 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
「まあ、そんなもんじゃな。だが、一噌でなし千野流でなし……どなたに師事れたの」
八寒道中 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
江戸一左右次第、急速御買米手付金渡させられ、その儀命ぜられ候はば、屹度閉密に相働き申すべき人物に御座候。
志士と経済 (新字新仮名) / 服部之総(著)
遊び好きなる事に於て村の悪太郎等に劣るまじい彼は、畑を流るゝ濁水の音颯々として松風の如く心耳一爽の快を先ず感じて、高々とからげ、下駄ばきでざぶ/\渡って見たりして
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ちょうど「空」といい「不」というも、それが一相ではなく無相を指すのと同じ意味である。ものの理解にはかかる「不」の基礎がなければならぬ。それ以上に深い根柢はないからである。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)