“心耳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しんじ72.0%
しんに28.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二人は電気スタンドの下で、心耳しんじを澄まして聴いた。第一番のハ長調の前奏曲の、溌剌とした美しさが、完全に私どもを魅了してしまった。
麹町三番町の屋敷まちには、かしぎのけむりが鬱蒼うっそうたる樹立ちにからんで、しいんと心耳しんじに冴えわたるしずけさがこめていた。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
風大ふうだいを揺り落し、その次は火大かだい、その次は水大すいだい、最後に地大ちだいを揺り動かして、かくて夜明けまでには本来の大地に、生身しょうじん心耳しんにをこすりつけて
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
歌口をしめして吹き出しましたが、その音色は尺八よりは一きわ静かで、殊に名人の吹くこと故に、心ないお百姓まで心耳しんにを澄ましておのずかかしらを下げて聞くことになりますると、夕霞は深く立って