“一輛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いちりょう80.0%
いちりやう20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新妻が、身と共に、そこへ持って行った荷物といえば、一荷いっかの衣裳と、髪道具と、そして、一輛いちりょうくるまだけであった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
アウグスツスのひろこうぢに余りて列をなしたる馬車の間をくぐり、いま玄関に横づけにせし一輛いちりょうより出でたる貴婦人、毛革の肩掛を随身ずいじんにわたして車箱のうちへかくさせ
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
しまつたりと退きて畜生ちくしやうめとはまことみつけのことばなり、ものなればおもからぬかさしらゆき往來ゆきかひおほくはあらぬ片側町かたかはまちうすぐらきに悄然しよんぼりとせし提燈ちやうちんかげかぜにまたゝくも心細こゝろぼそげなる一輛いちりやうくるまあり
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)