-
トップ
>
-
一荷
読み方 | 割合 |
いっか | 64.3% |
ひとに | 21.4% |
いつか | 14.3% |
紅き
石竹や紫の
桔梗を
一荷に
担げて売に来る、
花売爺の笠の
檐に
旭日の光かがやきて、乾きもあえぬ花の露
鮮やかに見らるるも嬉し。
女中も
一荷背負つてくれようとする
處を、
其處が
急所だと
消口を
取つた
處から、
再び
猛然として
煤のやうな
煙が
黒焦げに
舞上つた。
渦も
大い。
幅も
廣い。
ねんねこを
濡らしてきせて、
火の
雨、
火の
風の
中を
上野へ
遁がし、あとで
持ち
出した
片手さげの
一荷さへ、
生命の
危ふさに
打つちやつた。