“花売”の読み方と例文
旧字:花賣
読み方割合
はなうり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
紅き石竹(せきちく)や紫の桔梗(ききょう)を一荷(いっか)に担(かた)げて売に来る、花売(はなうり)爺(おやじ)の笠の檐(のき)に旭日(あさひ)の光かがやきて、乾きもあえぬ花の露鮮(あざ)やかに見らるるも嬉し。
銀座の朝 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
高坂は旧(もと)来た方(かた)を顧(かえり)みたが、草の外(ほか)には何もない、一歩(ひとあし)前(さき)へ花売(はなうり)の女、如何(いか)にも身に染(し)みて聞くように、俯向(うつむ)いて行(ゆ)くのであった。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と花売(はなうり)は、袂(たもと)に留(と)めた花片(はなびら)を惜(おし)やはらはら、袖(そで)を胸に引合せ、身を細くして、高坂の体を横に擦抜(すりぬ)けたその片足も葎(むぐら)の中、路はさばかり狭いのである。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)