一叢いっそう)” の例文
隅屋すや新左、恵美えみの正遠、河原九郎正次など、いずれも兄の手勢の者だ。——すぐこのさきの一叢いっそうの林に、正成以下みな旗を伏せて、しばし戦機を見つつ一ト息入れておられるという。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
空気透徹すきとおりたれば、残るくまなくあざやかに見ゆるこの群の真中まなかに、馬車一輛いちりょうめさせて、年若き貴婦人いくたりか乗りたれば、さまざまのきぬの色相映じて、花一叢いっそう、にしき一団、目もあやに
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)