“べっこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鼈甲98.9%
1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
金襴きんらんの帯が、どんなに似合ったことぞ、黒髪に鼈甲べっこうくしと、中差なかざしとの照りえたのが輝くばかりみずみずしく眺められたことぞ。
大橋須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
一歩外に出て見ると、縁側に白々と落ちたのは、人形の差して居た鼈甲べっこうかんざしです。ハッと思って、五、六間先の廊下をすかして見ると
中指と食指と薬指とで、三本ながらふくれ上がり、べっこうのように透き通っていた。で、関節は見分けられなかった。ズンベラ棒に円いのであった。それは若者の腕であった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)