“中差”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なかざし60.0%
なかざ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
銭亀ぜにがめほどのわりがらこに結って、小楊子こようじの小々太い位なのではあるが、それこそ水の垂れそうな鼈甲べっこう中差なかざしと、みみかきのついた後差うしろざしをさした。
「なるほど、そうして髪は島田、鼈甲べっこう中差なかざし、まあ詳しいことは御検視が来てからのことだ。ところでお前方」
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
金襴きんらんの帯が、どんなに似合ったことぞ、黒髪に鼈甲べっこうくしと、中差なかざしとの照りえたのが輝くばかりみずみずしく眺められたことぞ。
大橋須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
孫六は手早く甲胄かっちゅうをつけ、二十四差したる胡籙えびらを負い、重籐しげどうの弓を小脇に抱き、門の上なるやぐらへのぼり、中差なかざしとって打ちつがえ、狭間はざまの板八文字に押しひらき
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)