中差なかざし)” の例文
銭亀ぜにがめほどのわりがらこに結って、小楊子こようじの小々太い位なのではあるが、それこそ水の垂れそうな鼈甲べっこう中差なかざしと、みみかきのついた後差うしろざしをさした。
「なるほど、そうして髪は島田、鼈甲べっこう中差なかざし、まあ詳しいことは御検視が来てからのことだ。ところでお前方」
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
与一は一瞬ためらったが、命令とあれば仕方なく、中差なかざしの矢をとって、再びひょうと射た。矢は男の胸の真唯中をつらぬいて、真逆様に舟底に転がり落ちた。