“なかざし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
中指58.3%
中差25.0%
中挿8.3%
中櫛8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小判紙を右の中指なかざしに巻きて襟のあたりを拭ひゐたるが、お吉は例のお世辞よく、煙草吸付けて先づ一ぷくと差出しつ。
野路の菊 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
「なるほど、そうして髪は島田、鼈甲べっこう中差なかざし、まあ詳しいことは御検視が来てからのことだ。ところでお前方」
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
前挿まえざし中挿なかざし鼈甲べっこうの照りの美しい、華奢きゃしゃな姿に重そうなその櫛笄くしこうがいに対しても、のん気に婀娜だなどと云ってはなるまい。
革鞄の怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かた御殿形ごてんがた、お初形はつがた、歌舞伎形などありと知るべし。次には櫛なり、差櫛さしぐし梳櫛すきぐし洗櫛あらひぐし中櫛なかざし鬢掻びんかき毛筋棒けすぢぼういづれも其一そのいちくべからず。また、鬢附びんつけ梳油すきあぶらと水油とこの三種の油必要なり。
当世女装一斑 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)