“わきま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
86.8%
8.7%
弁別1.8%
脇間1.4%
0.9%
辨償0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二度目にさけんだ時は、武蔵はもう前後もわきまえなかった。ただ燃え苦しむ火のかたまりのように駈けまろんで行って、愚堂のあしもとへ
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鐵之助は場所柄もわきまへず、妙な苦笑ひを噛み殺すのです。恐らく、板塀の穴の秘密は、その邊に潜んでゐると思ひ込んでゐるのでせう。
生命いのちが大切という事を弁別わきまえておらん人ばかりだから、そこで木製の蛇の運動を起すのを見てきたまえと云うんだ。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
会場からほど遠い、脇間わきまの椅子に掛け、葉巻をくゆらしながら窓の外を見ると、赤い椿の花のうえに雪がつもり、冬には見られない面白い図になっている。
春雪 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
実際爺さんの心算つもりでは、からかさ貼りは一ぱし他助ひとだすけの仕事らしいが、それに少しの嘘も無い、何故といつて京都人は霊魂たましひよりも着物がずつと値段の張つてゐる事をよくわきまへてゐる人種だから。
辨償わきまへ出入先はすませしかども此一件より勘兵衞の舊惡きうあくあらはれし事はなは不便ふびんに思ひ居たるに彌七も又殺されしときゝ何となく世間もせまき心になり其上そのうへ借金しやくきんも多く面白おもしろからねば一先江戸へくだり何を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)