トップ
>
辨
>
わきま
ふりがな文庫
“
辨
(
わきま
)” の例文
謝肉祭
(
カルネワレ
)
の時の
競馬
(
くらべうま
)
の
費用
(
ものいり
)
をも例の如く
辨
(
わきま
)
へ、又定の日には
加特力
(
カトリコオ
)
教徒の寺に往きて、宗旨がへの説法をも聽くべし、と願ふことなり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
鐵之助は場所柄も
辨
(
わきま
)
へず、妙な苦笑ひを噛み殺すのです。恐らく、板塀の穴の秘密は、その邊に潜んでゐると思ひ込んでゐるのでせう。
銭形平次捕物控:256 恋をせぬ女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
われを君が
仇
(
あだ
)
と
思
(
おぼ
)
し給ふ
勿
(
なか
)
れ、われは君のいづこに
在
(
いま
)
すかを
辨
(
わきま
)
へず、また見ず、また知らず、
唯
(
たゞ
)
この涙に
暮
(
く
)
るゝ
面
(
おもて
)
を君の方に向けたり。
頌歌
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
一向に
辨
(
わきま
)
へずして感應院
後住
(
ごぢう
)
の儀は存じも
寄
(
よら
)
ず爰にされば
一
(
ひとつ
)
の御願ひあり何卒
當年
(
たうねん
)
より五ヶ年の間諸國修行致し
諸寺
(
しよじ
)
諸山
(
しよざん
)
の
靈場
(
れいぢやう
)
を
踏
(
ふみ
)
難行苦行を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ねがはくは我等のために汝の口を彼にあらはし、彼をして汝のかくす第二の美を
辨
(
わきま
)
へしめよ。是彼等の歌なりき —一三八
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
▼ もっと見る
道理を
辨
(
わきま
)
へない怒り方や彼女の
莫迦
(
ばか
)
らしい、矛盾した、嚴しい命令に苦しめられることなどを耐へてはゐないから
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
其處
(
そこ
)
をよく
辨
(
わきま
)
へて、
正
(
たゞ
)
しく
働
(
はたら
)
いて
貰
(
もら
)
ひたい。
爪
(
つめ
)
の
垢
(
あか
)
ほどでも、
不正
(
ふせい
)
があつたら、この
但馬
(
たじま
)
は
決
(
けつ
)
して
默
(
だま
)
つてゐない。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
と
前後
(
ぜんご
)
も
辨
(
わきま
)
へず
讀
(
よ
)
んで
居
(
ゐ
)
ると、
私
(
わたし
)
の
卓子
(
つくゑ
)
を
横
(
よこ
)
に
附着
(
つきつ
)
けてある
件
(
くだん
)
の
明取
(
あかりとり
)
の
障子
(
しやうじ
)
へ、ぱら/\と
音
(
おと
)
がした。
怪談女の輪
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
只
(
たゞ
)
蒿雀
(
あをじ
)
は
冬
(
ふゆ
)
も
春
(
はる
)
も
辨
(
わきま
)
へぬやうに、
暖
(
あたゝ
)
かい
日南
(
ひなた
)
から
隱氣
(
いんき
)
な
竹
(
たけ
)
の
林
(
はやし
)
を
求
(
もと
)
めて
低
(
ひく
)
い
小枝
(
こえだ
)
を
渡
(
わた
)
つて
下手
(
へた
)
な
鳴
(
な
)
きやうをして、さうして
猶且
(
やつぱり
)
日南
(
ひなた
)
へ
出
(
で
)
て
土
(
つち
)
をぴよん/\と
跳
(
は
)
ねた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
いったいものの道理を、真に
辨
(
わきま
)
えないから、いろんな
悶
(
もだ
)
え、悩み、すなわち
煩悩
(
ぼんのう
)
が出てくるのですが、愚痴は、つまりものの道理をハッキリ知らないから起こるのです。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
幾度となく繰返されし
御仰
(
おんおほせ
)
、六波羅上下の武士より、我れ一人を擇ばれし御心の、我は只〻忝なさに前後をも
辨
(
わきま
)
へざりしが、今の維盛卿の有樣、正に御遺言に適中せり。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
「村長の女房は行儀作法を
辨
(
わきま
)
へて居らん。わしが訪ねて行つても寢卷に細帶をして出て來たりして。」と、島田が
罵
(
ののし
)
つてゐたことを翌日わざ/\知らせに來た女があつた。
避病院
(旧字旧仮名)
/
正宗白鳥
(著)
私
(
わたくし
)
はこの
小娘
(
こむすめ
)
の
下品
(
げひん
)
な
顏
(
かほ
)
だちを
好
(
この
)
まなかつた。それから
彼女
(
かのぢよ
)
の
服裝
(
ふくさう
)
が
不潔
(
ふけつ
)
なのもやはり
不快
(
ふくわい
)
だつた。
最後
(
さいご
)
にその二
等
(
とう
)
と三
等
(
とう
)
との
區別
(
くべつ
)
さへも
辨
(
わきま
)
へない
愚鈍
(
ぐどん
)
な
心
(
こころ
)
が
腹立
(
はらだ
)
たしかつた。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
若しこの願かなはゞ、競馬の費、これに勝ちたるものに與ふる賞、天鵞絨の幟の
代
(
しろ
)
、皆
法
(
かた
)
の如く
辨
(
わきま
)
へ候はんといふ。
議官
(
セナトオレ
)
は頷きぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
其方儀
(
そのはうぎ
)
天一坊へ
一味
(
いちみ
)
致し
謀計
(
ぼうけい
)
虚言
(
きよげん
)
を以て百姓町人を
欺
(
あざむ
)
き金銀を掠取り衣食住に
侈奢
(
おごり
)
身の程をも
辨
(
わきま
)
へず上を
蔑
(
ないが
)
しろに致たる段重々不屆に付死罪申付る
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
わが此時の心の惑ひはわが過ぎし處の何なるやを
辨
(
わきま
)
へざる愚なる人々ならではしりがたし 九一—九三
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
典型的
(
てんけいてき
)
な古風な女房でしたが、
石女
(
うまずめ
)
特有の神經質な冷たいところがあり、
放縱
(
はうじゆう
)
で作法も禮儀も
辨
(
わきま
)
へないお照に取つては何が何でも煙たい存在であり、それに、天文の研究と稱して
銭形平次捕物控:259 軍学者の妾
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
乃
(
すなは
)
ち人をして才人巨源を
何処
(
いづこ
)
かの
逆旅
(
げきりよ
)
に刺殺せしめたりと言ふ。
按
(
あん
)
ずるに自殺に
怯
(
けふ
)
なるものは、他殺にも怯なりと言ふべからず。巨源のこの理を
辨
(
わきま
)
へず、
妄
(
みだ
)
りに今人を罵つて
畢
(
つひ
)
に刀下の
怨鬼
(
えんき
)
となる。
八宝飯
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
その時老女の車上の賊に向ひて語りしは、何事にかありけん、例の怪しき詞なれば、
傍聽
(
かたへぎき
)
せしものは
辨
(
わきま
)
へ知らん由なかりき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
預
(
あづか
)
る者は
器量
(
きりやう
)
なくて有べきや
斯樣
(
かやう
)
なる事
辨
(
わきま
)
へぬ其方にても有可ざるに事の
此所
(
ここ
)
に及べるは
眞
(
まこと
)
に
疑
(
うたが
)
はしきことどもなり是其方に疑ひの
掛
(
かゝ
)
り
糺問
(
きうもん
)
せざるを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
翁屋小左衞門が慈悲人情を
辨
(
わきま
)
へるといふ話は、
斯
(
こ
)
んなところから生れて來たのでせう。
銭形平次捕物控:221 晒し場は招く
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その弟の駒吉は、さすがに堅い文字も讀み物の道理も
辨
(
わきま
)
へてゐるだけに
銭形平次捕物控:158 風呂場の秘密
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
小豆澤小六郎は場所柄も
辨
(
わきま
)
へず笑ひ出すのです。
銭形平次捕物控:164 幽霊の手紙
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
辨
部首:⾟
16画
“辨”を含む語句
辨償
辨別
辨當
辨解
辨慶
勘辨
辨天
辨天屋
辨慶縞
辨慶橋
辨當箱
小辨慶
辨藏
邊津甲斐辨羅
辨天堂
辨證
辨酷
俗説辨
袁那辨
荒河戸辨
...