“明取”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あかりと57.1%
あかりとり42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其處は煙出しと明取あかりとりになる。だからして形を描いて見ると斯ういふ風になる(この時圖を描く)。斯ういふ風に圓くして、此處だけが穴があいて居る。
元時代の蒙古人 (旧字旧仮名) / 桑原隲蔵(著)
とじりりと膝を寄せて、その時、さっと薄桃色のまぶたうるんだ、冷たい顔が、夜の風にそよぐばかり、しとねくまおもかげ立つのを、縁から明取あかりとりの月影に透かした酒井が
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
前後ぜんごわきまへずんでると、わたし卓子つくゑよこ附着つきつけてあるくだん明取あかりとり障子しやうじへ、ぱら/\とおとがした。
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
台所へ来てみたら、其処はもう雨漏りどころの段ではない——明取あかりとりや建付の悪い戸口から自由に吹き込む嵐のために、床板は無論のこと、壁も釜も庖丁も一様に濡れてギラギラしてゐた。
竹藪の家 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)