明取あかりとり)” の例文
前後ぜんごわきまへずんでると、わたし卓子つくゑよこ附着つきつけてあるくだん明取あかりとり障子しやうじへ、ぱら/\とおとがした。
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
台所へ来てみたら、其処はもう雨漏りどころの段ではない——明取あかりとりや建付の悪い戸口から自由に吹き込む嵐のために、床板は無論のこと、壁も釜も庖丁も一様に濡れてギラギラしてゐた。
竹藪の家 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
最一もひとツ六畳が別に戸外おもてに向いて居て、明取あかりとりみんなで三げんなり。
処方秘箋 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)