長沢佑
1910.02.17 〜 1933.02.17
著者としての作品一覧
親父の言葉(新字新仮名)
読書目安時間:約2分
この頃の寒さに 足腰の痛みに わしは憶い出すんだ 忰のことが やっぱり親子のつながりだわい 「お前等にもわかる時が来る」 今になって彼奴の言葉が身に滲みてくる 彼奴の云ったこと 彼 …
読書目安時間:約2分
この頃の寒さに 足腰の痛みに わしは憶い出すんだ 忰のことが やっぱり親子のつながりだわい 「お前等にもわかる時が来る」 今になって彼奴の言葉が身に滲みてくる 彼奴の云ったこと 彼 …
白い魔の手(新字新仮名)
読書目安時間:約2分
七月—— 焼けただれた太陽が地を射す 幽明の地をめざして 行進する華やかな一群 臨時列車は、 ——海へ ——山へ誰だッ? 汗を吝しむ奴等は? 土堤の上には わんわんと燃えるかげろう …
読書目安時間:約2分
七月—— 焼けただれた太陽が地を射す 幽明の地をめざして 行進する華やかな一群 臨時列車は、 ——海へ ——山へ誰だッ? 汗を吝しむ奴等は? 土堤の上には わんわんと燃えるかげろう …
母へ(新字新仮名)
読書目安時間:約2分
一九二九年四月十六日未明、同志吉田君はやられた。彼の家は家宅捜索——神棚は勿論、土間の隅まで掻きむしられた。翌三〇年十一月、彼の愛弟は裏の河へ落ちて死んだ。彼の家に起ったこの二つの …
読書目安時間:約2分
一九二九年四月十六日未明、同志吉田君はやられた。彼の家は家宅捜索——神棚は勿論、土間の隅まで掻きむしられた。翌三〇年十一月、彼の愛弟は裏の河へ落ちて死んだ。彼の家に起ったこの二つの …
貧農のうたえる詩(新字新仮名)
読書目安時間:約2分
春——三月—— 薄氷をくだいて おらあ田んぼを打った めっぽー冷こい水だ 足が紫色に死んで居やがる 今日は初田打 晩には一杯飲めるべーと気付いたので おらあ勇気を出した ベッー‼ …
読書目安時間:約2分
春——三月—— 薄氷をくだいて おらあ田んぼを打った めっぽー冷こい水だ 足が紫色に死んで居やがる 今日は初田打 晩には一杯飲めるべーと気付いたので おらあ勇気を出した ベッー‼ …
蕗のとうを摘む子供等(新字新仮名)
読書目安時間:約2分
三月の午後 雪解けの土堤っ原で 子供らが蕗のとうを摘んでいる やせこけたくびすじ 血の気のない頬の色 ざるの中を覗き込んで 淋しそうに微笑んだ少女の横顔のいたいたしさ おお、飢えと …
読書目安時間:約2分
三月の午後 雪解けの土堤っ原で 子供らが蕗のとうを摘んでいる やせこけたくびすじ 血の気のない頬の色 ざるの中を覗き込んで 淋しそうに微笑んだ少女の横顔のいたいたしさ おお、飢えと …
レポーター(新字新仮名)
読書目安時間:約1分
夜の十一月 北国はもう冬の寒さだ 硝子屑のような鋭い空ッ風が 日本海を越えて吹いて来る 荒涼とした夜の越後平野に 点々とみえるにぶい灯 あれはみんな仲間の住家だ 革命記念日の闘争を …
読書目安時間:約1分
夜の十一月 北国はもう冬の寒さだ 硝子屑のような鋭い空ッ風が 日本海を越えて吹いて来る 荒涼とした夜の越後平野に 点々とみえるにぶい灯 あれはみんな仲間の住家だ 革命記念日の闘争を …