貧農のうたえる詩ひんのうのうたえるうた
春——三月—— 薄氷をくだいて おらあ田んぼを打った めっぽー冷こい水だ 足が紫色に死んで居やがる 今日は初田打 晩には一杯飲めるべーと気付いたので おらあ勇気を出した ベッー‼ 手に唾をひっかけて鍬の柄をにぎった だがやっぱりだめ 手がか …