トップ
>
匐
>
ば
ふりがな文庫
“
匐
(
ば
)” の例文
ローマのある皇帝は、立ちながら死にたがったこともあったが、スピッツは彼の平素の姿勢どおり、腹
匐
(
ば
)
いに平伏して死にたがっていた。腹匐いが彼の生来の姿だった。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
「こら。こんなよ。触って御覧なさい。」と君江は細い赤襟をつけた
晒木綿
(
さらしもめん
)
の
肌襦袢
(
はだじゅばん
)
をぬぎ、窓の敷居に掛けて風にさらすため、四ツ
匐
(
ば
)
いになって腕を
伸
(
のば
)
す。矢田はその形を眺めて
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
高倉は荷をおろして
簑
(
みの
)
を取りだした。商人は気づいて高倉の腰をおさえた。吹きとばされて四ン
匐
(
ば
)
いになるのを喰いとめた。それが済むと、こんどは高倉が、鋸屋の
風除
(
かぜよ
)
けになった。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
四つん
匐
(
ば
)
いになったまま、ほおっ……と一つ溜息をして気を落ち着けました。
少女地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
四
(
よつ
)
ン
匐
(
ば
)
いになった子供も、突発した非常の空気を感じて泣くことも出来なかった。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
匐
漢検1級
部首:⼓
11画
“匐”を含む語句
匍匐
蛇行匍匐
腹匐
匐進
匍匐出
匍匐膝行
匍匐臥
匐上
匐枝
匐登
匐行
匐隱
葡匐委蛇
進退匍匐廻