“火蓋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひぶた97.0%
ほや3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これではいかんと、大正二年に李烈鈞りれつきんが第二革命の火蓋ひぶたを切って、各地に反袁軍が蹶起けっきしたのだが、袁世凱の弾圧でこれも敗れた。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
すぐ様、火蓋ひぶたを切ったものか、又は、様子をうかがったものか、瞬間、迷った。ほかの七人も棒立ちになって、一人の中山服を見つめた。
前哨 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
すぐ立って蒲団のすその方に廻った健三は、どうしていか分らなかった。その時例の洋燈ランプは細長い火蓋ほやの中で、死のように静かな光を薄暗く室内に投げた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)