“硝子蓋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ガラスぶた71.4%
がらすぶた28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
腕時計の硝子蓋ガラスぶたを、白い実験着のそでで、ちょいと丸くぬぐいをかけて、そう皮肉ったのは白皙はくせき長身の理学士星宮羊吾ほしみやようごだった。
恐しき通夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
足許あしもとほうきだの、頭の上からさがって来ているものをきわけて、一間たらずの土間の隅につれてゆくと、並んでいる箱の硝子蓋ガラスぶたをとって中の駄菓子をとれと教えた。
旧聞日本橋:02 町の構成 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
腰袴こしばかまで、細いしない竹のむちを手にした案内者の老人が、硝子蓋がらすぶたを開けて、半ば繰開くりひらいてある、玉軸金泥ぎょくじくこんでいきょうを一巻、手渡しして見せてくれた。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
はぜ見着みつけたが、はうとおもふと、いつもは小清潔こぎれいみせなんだのに、硝子蓋がらすぶたなかは、とるとギヨツとした。眞黒まつくろられたはぜの、けてあたまぶやうな、一杯いつぱい跳上はねあが飛𢌞とびまははへであつた。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)