“繰開”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くりひら60.0%
くりあ20.0%
くりひろ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
腰袴こしばかまで、細いしない竹のむちを手にした案内者の老人が、硝子蓋がらすぶたを開けて、半ば繰開くりひらいてある、玉軸金泥ぎょくじくこんでいきょうを一巻、手渡しして見せてくれた。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
山荘の雨戸はもうすべて繰開くりあけられている。心なしか、いつもの朝のように、清々すがすがしくない。お台所のほうの笑い声もしない。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と熱の無い口氣こうきで謂ツて、もう冷たくなツた燒肉ビフテキを頬張るのは、風早かざはやといふ學士で。彼は今晝餐ひるげツてゐるので、喰りながらも、何か原書を繰開くりひろげて眼を通してゐる。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)