繰開くりひら)” の例文
腰袴こしばかまで、細いしない竹のむちを手にした案内者の老人が、硝子蓋がらすぶたを開けて、半ば繰開くりひらいてある、玉軸金泥ぎょくじくこんでいきょうを一巻、手渡しして見せてくれた。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
参謀本部さんぼうほんぶ編纂へんさん地図ちづまた繰開くりひらいてるでもなからう、とおもつたけれども、あまりのみちぢやから、さはるさへあつくるしい、たび法衣ころもそでをかゝげて、表紙へうしけた折本をりほんになつてるのを引張ひつぱした。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
参謀さんぼう本部編纂へんさんの地図をまた繰開くりひらいて見るでもなかろう、と思ったけれども、余りの道じゃから、手をさわるさえ暑くるしい、旅の法衣ころもそでをかかげて、表紙をけた折本になってるのを引張ひっぱり出した。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)