“繰延”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くりのべ66.7%
くりの33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
君は歴史家になると云うのをお父うさんが喜んで承知した。そこで大学も卒業した。洋行も僕のように無理をしないで、気楽にした。君は今まで葛藤の繰延くりのべをしていたのだ。
かのように (新字新仮名) / 森鴎外(著)
又よしや一時純潔な交のようなものが出来ても、それはきっと似て非なるもので、その純潔は汚涜おとく繰延くりのべに過ぎないだろう。所詮そうそう先の先までは分かるものではない。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
身近に来る石という石、瓦という瓦を、或いは竿を繰延くりのべて前で受け、或いは竿を手許に繰込んで面の前で受け、或いは身を沈めてくうを飛ばせ、体をおどらせて飛び上る。
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)