“くりあ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:クリア
語句割合
繰上33.3%
繰揚33.3%
繰開33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大勢が手を揃えてその綱を繰上くりあげると、綱のはしにはすくなからず重量めかたを感じたので、不審ながらかくも中途まで引揚ひきあげると、松明たいまつの火はようやとどいた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
塚田巡査は先刻せんこくから待侘まちわびていたらしい、暗い中から慌しく進み寄って、の無事を祝した。権次は畚から降り立って、合図の綱を強くくと、上ではおうと答えて、畚をするすると繰上くりあげた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
三階に着くより静緒は西北にしきたの窓に寄り行きて、効々かひがひしく緑色のとばりを絞り硝子戸ガラスど繰揚くりあげて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
山荘の雨戸はもうすべて繰開くりあけられている。心なしか、いつもの朝のように、清々すがすがしくない。お台所のほうの笑い声もしない。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)