硝子蓋がらすぶた)” の例文
腰袴こしばかまで、細いしない竹のむちを手にした案内者の老人が、硝子蓋がらすぶたを開けて、半ば繰開くりひらいてある、玉軸金泥ぎょくじくこんでいきょうを一巻、手渡しして見せてくれた。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
はぜ見着みつけたが、はうとおもふと、いつもは小清潔こぎれいみせなんだのに、硝子蓋がらすぶたなかは、とるとギヨツとした。眞黒まつくろられたはぜの、けてあたまぶやうな、一杯いつぱい跳上はねあが飛𢌞とびまははへであつた。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)