“殘月”の読み方と例文
新字:残月
読み方割合
ざんげつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大燒原おほやけはらつた、下町したまちとおなじことほとん麹町かうぢまち九分くぶどほりをいたの、やゝしめりぎはを、いへ逃出にげでたまゝの土手どて向越むかうごしにたが、黒煙くろけむりは、殘月ざんげつした
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
やみ夜更よふけにひとりかへるわたぶね殘月ざんげつのあしたに渡る夏の朝、雪の日、暴風雨あらしの日、風趣おもむきはあつてもはなしはない。平日なみひの並のはなしのひとつふたつが、手帳のはしに殘つてゐる。
佃のわたし (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
昨夜さくや新嘉坡シンガポールはつ、一ぺん長文ちやうぶん電報でんぽうは、日本につぽん海軍省かいぐんせう到達たうたつしたはづであるが、二さう金曜日きんえうびをもつて、印度大陸インドたいりく尖端せんたんコモリンのみさきめぐ錫崙島セイロンたうをきぎ、殘月ざんげつあはきベンガル灣頭わんとう行會ゆきあエイフツ