トップ
>
殘月
>
ざんげつ
ふりがな文庫
“
殘月
(
ざんげつ
)” の例文
新字:
残月
大燒原
(
おほやけはら
)
の
野
(
の
)
と
成
(
な
)
つた、
下町
(
したまち
)
とおなじ
事
(
こと
)
、
殆
(
ほとん
)
ど
麹町
(
かうぢまち
)
の
九分
(
くぶ
)
どほりを
燒
(
や
)
いた
火
(
ひ
)
の、やゝしめり
際
(
ぎは
)
を、
我
(
わ
)
が
家
(
いへ
)
を
逃出
(
にげで
)
たまゝの
土手
(
どて
)
の
向越
(
むかうご
)
しに
見
(
み
)
たが、
黒煙
(
くろけむり
)
は、
殘月
(
ざんげつ
)
の
下
(
した
)
に
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
暗
(
やみ
)
の
夜更
(
よふけ
)
にひとりかへる
渡
(
わた
)
し
船
(
ぶね
)
、
殘月
(
ざんげつ
)
のあしたに渡る夏の朝、雪の日、
暴風雨
(
あらし
)
の日、
風趣
(
おもむき
)
はあつてもはなしはない。
平日
(
なみひ
)
の並のはなしのひとつふたつが、手帳のはしに殘つてゐる。
佃のわたし
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
昨夜
(
さくや
)
新嘉坡
(
シンガポール
)
發
(
はつ
)
、一
片
(
ぺん
)
の
長文
(
ちやうぶん
)
電報
(
でんぽう
)
は、
日本
(
につぽん
)
の
海軍省
(
かいぐんせう
)
に
到達
(
たうたつ
)
した
筈
(
はづ
)
であるが、二
隻
(
さう
)
は
去
(
さ
)
る
金曜日
(
きんえうび
)
をもつて、
印度大陸
(
インドたいりく
)
の
尖端
(
せんたん
)
コモリンの
岬
(
みさき
)
を
廻
(
めぐ
)
り
錫崙島
(
セイロンたう
)
の
沖
(
をき
)
を
※
(
す
)
ぎ、
殘月
(
ざんげつ
)
淡
(
あは
)
きベンガル
灣頭
(
わんとう
)
、
行會
(
ゆきあ
)
ふ
英
(
エイ
)
、
佛
(
フツ
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
赤
(
あか
)
い
額
(
ひたひ
)
、
蒼
(
あを
)
い
頬
(
ほゝ
)
——
辛
(
から
)
うじて
煙
(
けむり
)
を
拂
(
はら
)
つた
絲
(
いと
)
のやうな
殘月
(
ざんげつ
)
と、
火
(
ひ
)
と
炎
(
ほのほ
)
の
雲
(
くも
)
と、
埃
(
ほこり
)
のもやと、……
其
(
そ
)
の
間
(
あひだ
)
を
地上
(
ちじやう
)
に
綴
(
つゞ
)
つて、
住
(
す
)
める
人
(
ひと
)
もないやうな
家々
(
いへ/\
)
の
籬
(
まがき
)
に、
朝顏
(
あさがほ
)
の
蕾
(
つぼみ
)
は
露
(
つゆ
)
も
乾
(
かわ
)
いて
萎
(
しを
)
れつゝ
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
殘
部首:⽍
12画
月
常用漢字
小1
部首:⽉
4画
“殘”で始まる語句
殘
殘念
殘酷
殘忍
殘暑
殘虐
殘骸
殘惜
殘金
殘滓