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隻
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せき
ふりがな文庫
“
隻
(
せき
)” の例文
「巡洋艦四
隻
(
せき
)
と、駆逐艦四隻を沈めましたよ。光線をあてて、僕は時計をじっと計っていたら、四分間だった。たちまちでしたよ。」
微笑
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
崩れた石垣の上から覗くと、そこには
苫
(
とま
)
を掛けた船が一
隻
(
せき
)
、人が居るとも見えず、上げ潮に揺られて、ユラユラと岸を
嬲
(
なぶ
)
っております。
銭形平次捕物控:080 捕物仁義
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
また維新の際にも
或
(
あ
)
る米人のごとき、もしも政府において五十万
弗
(
ドル
)
を
支出
(
ししゅつ
)
せんには三
隻
(
せき
)
の船を
造
(
つく
)
りこれに水雷を
装置
(
そうち
)
して
敵
(
てき
)
に当るべし
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
こういう秘話があってのちに、百七十
隻
(
せき
)
の噴行艇から成る宇宙遠征隊が編成せられたのであるが、それは三年のちのことであった。
大宇宙遠征隊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
かくて、この日の午後、的矢丸は本部島の沖に近よって、
伝馬船
(
てんません
)
一
隻
(
せき
)
と、漁船三隻をおろして、乗組員は、十六人をむかえにきた。
無人島に生きる十六人
(新字新仮名)
/
須川邦彦
(著)
▼ もっと見る
また辻々のはり札で軍艦四十
隻
(
せき
)
が大阪から五十万
石
(
ごく
)
の米を積んで急航する、というふうな報知をよむと全身に嬉しさの身ぶるいが走った。
地異印象記
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
その雲のすぐ上を一
隻
(
せき
)
の飛行船が、船尾からまっ白な煙を
噴
(
ふ
)
いて、一つの峯から一つの峯へちょうど橋をかけるように飛びまわっていました。
グスコーブドリの伝記
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
實
(
じつ
)
に
前後
(
ぜんご
)
の
形勢
(
けいせい
)
と、かの七
隻
(
せき
)
の
船
(
ふね
)
の
有樣
(
ありさま
)
とで
見
(
み
)
ると、
今
(
いま
)
や
海蛇丸
(
かいだまる
)
は
明
(
あきらか
)
に
何事
(
なにごと
)
をか
我
(
わが
)
軍艦
(
ぐんかん
)
に
向
(
むか
)
つて
信號
(
しんがう
)
を
試
(
こゝろ
)
みる
積
(
つもり
)
だらう。けれど
私
(
わたくし
)
は
審
(
いぶ
)
かつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
そして、その蘆の葉の間に
一条
(
ひとすじ
)
の水が見えて、前後して往く二三
隻
(
せき
)
の小舟が白い帆を一ぱいに張って音もなく往きかけた。
水郷異聞
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
一番骨の折れるところは月毛が手伝ってくれて、六週間もすると、インド人の使うような
独木舟
(
カヌー
)
が一
隻
(
せき
)
出来上りました。
ガリバー旅行記
(新字新仮名)
/
ジョナサン・スウィフト
(著)
君がためにはわれ
亞弗利加
(
アフリカ
)
の侯伯に
負
(
そむ
)
きぬ。君がために恥を忘れ、君がために操を破りたるわれは、トロアスに向けて一
隻
(
せき
)
の舟をだに出さゞりき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
ステラと名づけられた一
隻
(
せき
)
の真白な快走船が隅田川の下流を中心にある仕事に従ふ様になつて、その際だつた姿態によつて他の舟々の眼を
惹
(
ひ
)
いてゐた。
水に沈むロメオとユリヤ
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
舷側
(
げんそく
)
から見おろすと一
隻
(
せき
)
のかなり大きなボートに数人の男女が乗って、セレネードのようなものをやっている。
旅日記から
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
帆懸舟
(
ほかけぶね
)
が一
隻
(
せき
)
塔の下を行く。風なき河に帆をあやつるのだから不規則な三角形の白き翼がいつまでも同じ所に
停
(
とま
)
っているようである。
伝馬
(
てんま
)
の大きいのが二
艘
(
そう
)
上
(
のぼ
)
って来る。
倫敦塔
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
捕鯨船の法定制限数は、三十
隻
(
せき
)
でしたね。いやこれは、私の組立てた意見なんですが、——あの岩倉会社の大将は、二隻に制限されている自分の持船を、三隻にしたんですよ。
動かぬ鯨群
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
探検隊を乗せた二
隻
(
せき
)
のカヌーは、隠された細流の入口に達する。
浅黄色
(
あさぎいろ
)
の
葦
(
あし
)
が一面に生い茂った
葦叢
(
あしむら
)
の中を、数百
碼
(
ヤード
)
ばかり無理にカヌーを押して行くと、突如として、静かな浅い流れに出る。
イグアノドンの唄:――大人のための童話――
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
偶々
(
たまたま
)
持っていた一
隻
(
せき
)
の汽船が、幸運の緒を
紡
(
つむ
)
いで極端な
遣繰
(
やりく
)
りをして、一隻一隻と買い占めて行った船が、お
伽噺
(
とぎばなし
)
の中の白鳥のように、黄金の卵を、次ぎ次ぎに産んで、わずか三年後の今は
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
思い思いな所へかけて、沖を見やる人々の顔はいずれも
硬
(
こわ
)
ばっていた。——が、まだ何も見えはしていない。兵船らしい一
隻
(
せき
)
もなくにぶい波光をたたえた五月の海が夕を待っているだけである。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「たしか二十七
隻
(
せき
)
……」
いやな感じ
(新字新仮名)
/
高見順
(著)
いく
隻
(
せき
)
もロケット宇宙艇をこしらえても、完全なそれをこしらえ上げるには、技師たちはまだ勉強をしなくてはならないのだろう。
三十年後の世界
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
なんでもしまいには、各国の、大小七百何
隻
(
せき
)
の捕鯨帆船が、金華山沖に集まったというのだから、太平洋の鯨もたまらない。
無人島に生きる十六人
(新字新仮名)
/
須川邦彦
(著)
今
(
いま
)
三十
隻
(
せき
)
の
一等戰鬪艦
(
いつとうせんとうかん
)
をもつて
組織
(
そしき
)
されたる
一大
(
いちだい
)
艦隊
(
かんたい
)
と
雖
(
いへど
)
も、
日
(
ひ
)
出
(
い
)
でゝ
鳥
(
とり
)
鳴
(
な
)
かぬ
内
(
うち
)
に、
滅盡
(
めつじん
)
する
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
るであらう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
そのうちとうとう二
隻
(
せき
)
の
舟
(
ふね
)
が川下からやって来て、川のまん中にとまりました。兵隊たちはいちばんはじの列から馬をひいてだんだん川へ入りました。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
近間に居る月見船が二三
隻
(
せき
)
、この騷ぎに寄つて來ましたが、無事に救ひ上げられた樣子を見ると、この頃の町人は『事勿れ主義』に
徹底
(
てつてい
)
して、別段口をきく者もありません。
銭形平次捕物控:024 平次女難
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「いや、トニーの言葉だけれど、いくらぬすむといっても、かりにも潜水艇一
隻
(
せき
)
だ。あんな大きなものをぬすめると思っては、まちがいだ」
豆潜水艇の行方
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
すでに一
隻
(
せき
)
は
右舷
(
うげん
)
より
左舷
(
さげん
)
に、
他
(
た
)
の一
隻
(
せき
)
は
左舷
(
さげん
)
より
右舷
(
うげん
)
に、
見
(
み
)
る
間
(
ま
)
に
甲板
(
かんぱん
)
傾
(
かたむ
)
き、
濤
(
なみ
)
打上
(
うちあ
)
げて、
驚
(
おどろ
)
き
狂
(
くる
)
ふ
海賊
(
かいぞく
)
共
(
ども
)
は、
大砲
(
たいほう
)
小銃
(
せうじう
)
諸共
(
もろとも
)
に、
雪崩
(
なだれ
)
の
如
(
ごと
)
く
海
(
うみ
)
に
落
(
お
)
つ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
あんな
浅
(
あさ
)
い処までしか馬を入れさせずそれに舟を二
隻
(
せき
)
も
用意
(
ようい
)
したのを見てどこか大へん力強い感じもしました。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
まだ波に取られないのは、伝馬船一
隻
(
せき
)
。命とたのむのは、これだ。こればっかりは、どうしても失ってはならない。総員全力をつくして、伝馬船をまもった。
無人島に生きる十六人
(新字新仮名)
/
須川邦彦
(著)
二百発の低速砲弾を、敵の四
隻
(
せき
)
の
巡洋戦艦
(
じゅんようせんかん
)
に集中する。一艦につき五十発ずつだ。五十発の命中弾をくらえば、どんな
甲鈑
(
かんぱん
)
でも、
蜂
(
はち
)
の巣になるじゃろう。
のろのろ砲弾の驚異:――金博士シリーズ・1――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
艦隊長烏の大尉が、まっさきにぱっと雪を
叩
(
たた
)
きつけて飛びあがりました。烏の大尉の部下が十八
隻
(
せき
)
、順々に飛びあがって大尉に続いてきちんと
間隔
(
かんかく
)
をとって進みました。
烏の北斗七星
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
日本陸軍にも、海軍にもこれに
比敵
(
ひてき
)
する飛行船は、一
隻
(
せき
)
もなかった。
極
(
ご
)
く小さい軟式飛行船が、二三隻海軍にあったが、それは、
鷲
(
わし
)
の側によった
雀
(
すずめ
)
にも及ばなかった。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「見せてくれ、あの驚異軍艦の中を! わしは
直
(
す
)
ぐ、あれを真似して百
隻
(
せき
)
ばかりこしらえるんだ」
不沈軍艦の見本:――金博士シリーズ・10――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ウラル丸をとりまいていた四
隻
(
せき
)
の怪潜水艦が、にわかにぶくぶくと水中にもぐりはじめたのだ。
人造人間エフ氏
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
おひるごろになると、どこから来たのか、
駆逐艦
(
くちくかん
)
だの、変な形をした軍艦とも商船ともわからない船だのが、およそ十
隻
(
せき
)
ほども集ってきて、沖はなかなか
賑
(
にぎ
)
やかになりました。
怪塔王
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
しかもそのうしろには、メバル号よりずっと大きなりっぱな潜水艇が三
隻
(
せき
)
したがっていた。
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
つまり海面と防潜網との隙間を行くものではあるが、こいつを何千何万
隻
(
せき
)
とぶっ放すと、
彼岸
(
ひがん
)
に達するまでに、
彼我
(
ひが
)
の水上艦艇に突き当るから、
直
(
ただ
)
ちに警報を発せられてしまう。
独本土上陸作戦:――金博士シリーズ・3――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
与えんとするものである。其の目標は、主として十六
隻
(
せき
)
の戦艦及び八隻の航空母艦である
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ソルトレーキ以下二十
隻
(
せき
)
の主力艦を中心に、その前方に、大航空母艦レキシントン、アルカンター、シルバニア、レンジァーの四隻、大巡洋艦のポートランド、ニューオリアンス、イリノイ
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
明朝はやく、こっちから『宇宙の女王』号の救援艇が十
隻
(
せき
)
出発する。その一つにきみは乗るんだ。もう救援隊長テッド博士の了解をえてあるが、きみは『宇宙の女王』号の捜査にしたがうんだ。
怪星ガン
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
わが大統領のお願い申す一件のことですが、ぜひとも金博士の
発明力
(
はつめいりょく
)
を
煩
(
わずら
)
わして、絶対に沈まない軍艦を一
隻
(
せき
)
、至急
御建造
(
ごけんぞう
)
願いまして、当方へ
御下渡
(
おさげわた
)
し願いたいのであります。お分りですかな。
不沈軍艦の見本:――金博士シリーズ・10――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「みんなに報告する。噴射艇二
隻
(
せき
)
で、成層圏偵察の許可が下りたぞ」
宇宙戦隊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
出航用意の命令は、本艇だけでなく、
僚艇
(
りょうてい
)
八
隻
(
せき
)
にも伝達された。
怪星ガン
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
隻
常用漢字
中学
部首:⾫
10画
“隻”を含む語句
隻手
隻脚
一隻
隻眼
四隻
隻頬
隻腕
隻句
片言隻句
一隻眼
隻葉
片隻
隻語
隻足
隻方
片言隻語
隻肱
三隻
数隻
船隻
...