“遣繰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やりくり68.0%
やりく32.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
装身具などにも可なりの贅を尽している妙子の遣繰やりくりの巧さには、どうしたらああやれるものかと、幸子は毎々感心しているのであったが
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
今までは、期限が来るごとに、幾度も幾度も証書の書換をした。そのために、証書の金額は、年一年えて行ったものゝ、うにか遣繰やりくりは付いていた。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
一種の金券を職工に渡して遣繰やりくつてゐるが、それが紙幣類似証券取締法に牴触ていしよくするといつてやかましくなつてゐる。
どこをどう遣繰やりくったか、とにかく金博士始末計画がうまく軌道きどうにのって動きだしたのは、その年の秋も暮れ、急に寒い北西風がちまたを吹きだした頃のことである。