“やりく”の漢字の書き方と例文
語句割合
遣繰100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
物のたとえがここにござる、金公などを御覧ごろうじろ、器用一辺で、あっちへ遣繰やりくり、こっちへ遣繰り、キュウキュウひど工面くめんをしながら打っている、それで年中ピーピー苦しみ通しで
偶々たまたま持っていた一せきの汽船が、幸運の緒をつむいで極端な遣繰やりくりをして、一隻一隻と買い占めて行った船が、お伽噺とぎばなしの中の白鳥のように、黄金の卵を、次ぎ次ぎに産んで、わずか三年後の今は
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
そして友人の助力などで、とにかく其の古屋に永久落着くことになつて、一時ほつとしたのであつたが、それだけの室数では、うにも遣繰やりくりのつかないことが、その後一層彼の頭脳あたまを悩ました。
風呂桶 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)