そう)” の例文
港内には、大小の汽船が七八そう碇泊ていはくしている。西日が、汽船の白い腹へ、かんかんとあたっている。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そうの僚船がいて来る。一杯に帆が張られてある。船首へさきに突っ切られる波の穂が、白衣の行者でもはしるように、灰色の海上で踊っている。陸は見えない、どっちも水だ。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
喇叭らつぱあるひと喇叭らつぱ吹奏ならし、何物なにひと双手もろてげて、こゑかぎりに帝國萬歳ていこくばんざい! 帝國海軍萬歳ていこくかいぐんばんざい連呼れんこせられよ、だん/″\とちかづく二そう甲板かんぱん巡洋艦じゆんやうかん縱帆架ガーフに、怪艇くわいてい艇尾ていび