“なんなん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
喃々66.7%
19.0%
垂々9.5%
喃喃4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
丁度此の様に手に縋られ喃々なんなんと説かれた時の様を思い出した、余り好い気持はせぬから成る丈早く此の荷物を長椅子へ任せて了った。
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
名物赤福餅あかふくもちの旗、如月きさらぎのはじめ三日の夜嵐に、はたはたと軒をゆすり、じりじりと油が減って、早や十二時になんなんとするのに、客はまだ帰りそうにもしないから、その年紀頃としごろといい、容子ようすといい
伊勢之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それから、今世紀二十年代の限定出版として有名な「生体解剖要綱ヴィヴィセクション」、ハルトマンの「小脳疾患者の徴候学ディ・ジンプトマトロギイ・デル・クラインヒルン・エルクランクンゲン」等の部類に至るまで、まさに千五百冊に垂々なんなんとする医学史的な整列だった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
戊辰ノ春正月、母川田氏汝ヲ挙ゲテわずかニ数日、予西京ヨリ帰ツテ居ルコト半年、徴ニ応ジテ再ビ京ニ入ル。明年己巳ノ春三月東巡ニシ路次暇ヲ乞ウテ家ニ帰ル。汝匍匐ほふく喃喃なんなんトシテ語ヲ学ブ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)